中村天風の教え
「言霊」 の力を使って人生を変革する方法
人生の現状と精神的な重力
多くの人は、望んでもいない人生を送り、毎日を時計に追われ、不満や不平を抱えながら生きていると指摘します。
このような状態は、「精神の重力」という見えない力に引っ張られているためであり、不平や不満といった消極的な心のあり方は努力なしに転がり落ちていくものです。
しかし、成功するためには、この精神的な重力に逆らう「王者の意志」や「英雄の魂」が必要だと説きます。
言霊の力
人生を根本から変える唯一の方法が**「言霊」** を唱えることだと主張します。
言葉は単なる音ではなく、存在の周波数を決定する強力な波動であり、心の状態、つまり**「心相」** を作り変える力を持っています。
成功する人と失敗する人、健康な人と病気になる人の違いは、「日々使う言葉と思い」の単純な違いにあると述べます。
心の王国の改革
人間の心は広大な王国であり、自分はその唯一絶対の王であると例えます。
しかし、多くの人は自己否定や不平不満といった「ならず者(邪悪な大臣)」に王国を乗っ取られている状態だと指摘します。
王として立ち上がり、過去や未来、比較といった邪悪な大臣を追放し、代わりに知恵、勇猛、そして感謝といった新しい大臣を任命するよう促します。
言霊実践の三つの極意
言霊の効果を最大限に引き出すためには、以下の三つの極意が必要です。
王の勅令として発する: 願望ではなく、威厳に満ちた王の命令として言葉を唱えます。
建築家のごとく創造する: 言葉と同時に、その結果がすでに実現している様子を心に鮮明に描きます。
創造主のごとく感じる: 言葉と映像に感情を吹き込み、実現したときの歓喜と感謝を心の底から感じます。
具体的な言霊の例
体の不調・病気: 「我が生命は、大宇宙の生命そのもの。今この瞬間も、淀みなく力強く流れている。」
経済的な問題: 「私は無限の富を生み出す、豊かさの源泉である。」
人間関係の悩み: 「私の心は鏡のごとく静かである。いかなる波風も、その水面を乱すことはない。」
将来への不安: 「私の内には神聖なる勇気の火が燃えている。いかなる闇も、この火を消すことはできぬ。」
感謝の言霊: 「ありがたい。ああ、ありがたい。私の人生は奇跡と感謝で満ち満ちている。」
最強の言霊と実践方法
最強の言霊は**「私は力だ。私は力の結晶だ。」** であり、これ一つに健康、富、勇気、感謝の要素が凝縮されていると語ります。
言霊は毎日、毎時、一分一秒、魂に打ち下ろし続ける刀鍛冶のような継続的な実践が不可欠です。
実践には、心の中で暴走する感情を断ち切るための「腹」の技が有効だと説明します。
最後のメッセージ
人生で最も卑劣な敵は**「明日からやろう」** という病であり、力を行使できるのは「今」この瞬間だけであると強調します。
自分の人生は、自分の心、言葉、意志が今この瞬間に創造している芸術作品であり、不平を言うよりも心に明かりをつけ、勝利の宣言を宇宙に響かせるべきだと締めくくります。
寝る前のたった5分間の過ごし方がいかに人生を好転させるかについて
寝る前の時間の重要性
* 夜は単に疲れた体を休めるための時間ではなく、1日の中で最も創造的で神聖な時間です。
* 昼間に抱えた人間関係の摩擦、仕事のストレス、不安などをそのままに眠ると、潜在意識がそれらを「本音」と捉え、翌日の現実を形作ってしまいます。
* 逆に、寝る前の数分間で意識的に心を整えることで、運命を立て直す力が生まれます。
潜在意識と自己暗示の力
* 潜在意識は、私たちが発する言葉、感情、思い込みをそのまま受け止め、現実として反映させる強力な力を持っています。
* 「どうせうまくいかない」と思いながら眠ると、潜在意識はその通りにうまくいかない現実を用意してしまいます。
* 「明日もいい日になる」と心から信じて眠ると、潜在意識はその命令を受け取り、物事を好転させていきます。
* 寝る前の5分間は、潜在意識に最も影響を与えやすい時間帯であり、この時間を使って自分に最高の言葉をかけることが大切です。
心の掃除と積極的な暗示
* 良い言葉(種)をまく前に、まず心の掃除が必要です。1日の終わりにたまった感情のゴミ(苛立ち、不安、後悔など)をそのままにしておくと、良い種も育ちません。
* 心の掃除とは、1日を映画のように冷静に振り返り、感情に入り込まずに観察することです。
* もう一つの効果的な方法として、鏡の自分に「今日もよくやった」と優しく語りかける「鏡との対話」が紹介されています。
* 心の掃除ができた澄んだ状態になったら、次に「私は健康だ」「私は愛されている」といった積極的な言葉を感情を込めて唱えます。
習慣化と実例
* 習慣を継続するためには、完璧を目指さず、いつでも再開できるような柔軟な習慣を育てることが大切です。
* 「3日坊主を10回やれば30日になる」という考え方で、立ち止まってもまた歩き出すことが重要です。
* 実際にこの習慣を続けたことで、医者に見放された病状から回復したり、人生の目的を見失っていた人が生きがいを取り戻したりした実例が紹介されています。
夜の時間を「新しい自分に生まれ変わる準備をする時間」と捉え、日々の小さな習慣が人生全体を大きく変えていくというメッセージを伝えています。
朝の過ごし方が人生に与える影響について
朝の時間活用の重要性
* 多くの人は朝起きてすぐにスマートフォンを見てしまい、他人の情報や感情に心を乱され、自分の一日を他人に明け渡していると指摘しています。
* 「朝」は人生の設計図を塗り替える力があり、わずかな時間でも自分と向き合うことで、人生の方向を変える力が取り戻せると述べています。
朝に実践すべき習慣
* 言葉を選ぶこと: 目覚めた瞬間に「今日も素晴らしい一日になる」といった前向きな言葉を心の中で唱えることが推奨されています。これは潜在意識に働きかけることで、未来を創るための「種」を蒔く行為だと説明しています。
* 沈黙の時間を持つこと: 朝に静寂の中で自分と向き合う時間を持つことで、心の怒りや不安が沈静化し、本来の自分の声が聞こえるようになると述べています。
* 呼吸に意識を向けること: 呼吸を単なる空気の出し入れではなく、宇宙の生命エネルギーを取り込む神聖な行為だと捉え、深い呼吸をすることで心が乱れにくくなると解説しています。
* 感謝の心を育むこと: 朝、目覚めた瞬間に感謝を唱えることで、「足りない」という不足感から「満ち足りている」という感覚に変わり、見える景色が変わると語っています。
* 明確な意図を持つこと: 朝にその日一日をどのように過ごしたいか、明確な「意図」を持つことで、他人に振り回されず充実した一日を送ることができると述べています。
継続の重要性
* これらの習慣は一度だけでなく、継続することが大切だと強調しています。完璧を目指すのではなく、疲れている日でもたった1分でも良いから続けること。この小さな積み重ねが心の筋肉を鍛え、やがて運命を創っていくと締めくくっています。
心の持ち方と習慣を変えることで、より幸せな人生を送る方法
* 心の力: 幸福も不幸も、成功も失敗も、すべては私たちの心が作り出した幻想であると強調しています。コップを半分空と見るか、半分満たされていると見るかのように、心の状態が運命を左右します。
* ポジティブな思考を実践する: 怒り、恐怖、悲しみなどのネガティブな感情は、心身の活力を蝕む「毒素」であると述べ、積極的で建設的な「ポジティブな精神」を育むことを勧めています。
* 言葉を変える: 「疲れた」「どうせダメだ」「運が悪い」といったネガティブな言葉は、ネガティブな経験を引き寄せると警告しています。代わりに「私は健康だ」「私は強い」「私は運が良い」といったポジティブで力強い言葉を意識して使うことで、気持ちも後からついてくる
* 物事の良い面を見つける: 仕事で失敗した時でも、それを成長のチャンスと捉えるように、あらゆる状況の良い面を探す習慣を身につけること。
* 感謝の気持ちを育む: 感謝の心は心を浄化し、幸福感で満たす最良の方法。日々のささいなことでも感謝できることを見つけて書き出すこと。
* 今を生きる: 多くの人が過去の後悔や未来への不安に囚われていることを指摘し、人生は「今」の積み重ねであり、過去や未来に囚われるのではなく、「今」を生きることが大切だ。
* 心と体のつながり: 心と体は密接につながっているとし、深い腹式呼吸と良い姿勢を保つことが、心身の健康を促進し、よりポジティブで自信に満ちた心の状態をもたらす。
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